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はやぶさ/イトカワ  101020

  • Posted by: 田中 昇次
  • 2010年10月20日 13:09

はやぶさ/イトカワ

多少旧聞になりますが、今年前半のトピックスは、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還と、小惑星イトカワから持ち帰った「ちり」についての期待でしょう。ちりについては、少なくとも数個捕獲できたようだ、の程度で、確定情報はまだまだのようです。
科学博物館では「空と宇宙」をテーマにした特別展が来週から始まります。はやぶさの帰還が当初の計画から3年遅れて2010年になることが確定した時から特別展の計画をスタートさせたそうです。

現在は認証登録をやめてしまいましたが、10年近く前に、都心のある美術館で9001に取り組みました。7.3項(設計・開発)に相当するものとして、展覧会企画管理規定を作ることにしました。
自分たちが保有している作品(絵画、彫刻等)だけでなく、他館や個人所蔵の作品と組み合わせることで、新しい発見や説明が可能となるのです。どのように組み合わせるとよいか、どのように配置すると理解しやすいのか、他館や個人所蔵の作品を借用可能なのか・・・他館の例ですが、ゴッホの「ひまわり」を3枚並べた展覧会は話題になりました。藤島武二も「耕して天に到る」を3枚描いています。展示室ごとのテーマを変えることで作者の幅の広さを感じてもらう、制作年代順の陳列で芸術家の軌跡をたどる・・・を考えることが展覧会という「製品」を設計することだと考えたからです。ある展覧会の企画がスタートしてから企画が実現できる(展覧会を開催する)まで、長い年月と沢山のステップを踏まなければいけないことを初めて知りました。他にも勉強になることが多数あり、ISOのコンサルタントをやっていてよかったなーと思いました。
科学博物館の「空と宇宙」特別展も3年以上企画を進めてきたのです。

今年は、日本ではじめて動力飛行に成功してから100年という節目の時です。日野熊蔵、徳川好敏という二人の陸軍大尉が12月19日に代々木練兵場(現在の代々木公園)で初飛行しました。普通、初飛行と言えばどちらか1名の名前が記録されるのですが、公開前の練習中に飛び上がってしまったので、どちらが先だったという考えをしないことにした、というエピソードが残っています。
科学博物館では、はやぶさの帰還と100年という記念すべき年を組み合わせることで、単独の展示とは違った印象を持っていただけると考えたのです。国産旅客機の量産1号機を保有しているのになぜ展示公開しないのか?と事業仕分けで指摘されたYS11は、博物館に運び込むことはできないので、現物を目にすることはできませんが、どうぞお出かけください。小惑星探査機「はやぶさ」の実物大モデルも展示されます。

蛇足ですが、田中が勤務していたタイヤ会社が、この「空と宇宙」特別展の展示に協力していることがわかったので、早速広報宣伝部に電話して、どのような協力かを確認しました。3種類のタイヤを提供したのです。①YS11機(第二次世界大戦後唯一の国産商用機)、②ボーイング787機(現時点での最新鋭商用機)、③隼(はやぶさ:旧日本陸軍の戦闘機)ですが、③のタイヤについては秘話があります。ゼロ戦(旧日本海軍の零式戦闘機・・・科博にも1機が常時展示されています)と比べると保存されている機体は世界中で2機だけなので、タイヤ単体では存在しないハズだったのですが、20年ほど前に偶然、航空機用タイヤの開発者によって発見されたのです。ご興味がおありでしたら、お問い合わせください。②のタイヤは、来週からの公開を控えて(建物の外ですが)既に展示されていました。

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