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サービスの質  090928

  • Posted by: 田中 昇次
  • 2009年9月28日 11:25

サービスの質

先週の大型連休を利用して、京都府の日本海側、天橋立に行ってきました。身内の七回忌だったのですが、何回行ってもよいところです。京都駅から特急を利用しても2時間半ほどかかる、交通不便なところだからでしょうか、夏休みもとっくに終わっていたので大混雑はありませんでした。(夏休みには道路は渋滞し、宿泊代が高いです。)

与謝郡という地域があり、与謝蕪村や、与謝野鉄幹の父親の出身地です。周辺を含め、歴史的な建造物や言い伝えがたくさん残っています。「大江山生野(行く野)の道の遠ければ まだ文(踏み)も見ず天橋立」「由良の戸をわたる舟人舵を絶え、行方も知らぬ恋の道かな」で歌われている、大江山(酒天童子で有名)、生野鉱山、由良川などがあります。山椒大夫の物語も残っていますし、宇良(浦)神社があって「浦島太郎が乗って帰ってきたと伝えられる亀の甲羅」が保存されています。
湿度が高いため繊細な絹糸が切れにくく、丹後ちりめん(縮緬)の産地でもありますし、近代工業としては、ニューカレドニアから運搬してきた鉱石からステンレス製造に不可欠なニッケルを精製する工場があります。

ホテル/旅館に宿泊すると、サービスの質⇔利用する立場での満足ということを自然と考えるようになります。法事はある頻度で発生するのですが、毎回同じ宿泊先でなく、地元の方の意見も聞きながら都度決めています。風呂の使い勝手を除くと旅館のほうがサービスがよいように感じます。
QMSには、「顧客が口に出したり文書で示すことはないけれども、ある用途なり目的が決まるとそれに対応した要求事項がある(7.2.1項)」という考え方をしています。ホテル/旅館の場合は、ピシっとしたシーツや浴衣が用意されていること、値段にふさわしい料理が出てくることです。他にも騒音がしないとか、観光案内を適切にしてくれるとか、バスの時刻表・近所の散策ルートを教えてくれるなど、項目は無数にあるのです。ところが、7.2.1項の表現が「顧客が明示してはいないが、指定された用途または意図された用途が既知である場合、それらの用途に応じた要求事項」となっているので、それって何?と聞きたくなってしまうのです。

口語体で書いてあるのに、なぜ規格要求事項はわかりにくいのでしょう。理系人間が翻訳したせい?もちろん答えはNOです。源氏物語は口語訳にすると文章の意味はわかりやすくなりますが、平安時代の宮中の雰囲気は感じにくくなります。最近佐藤春夫訳の徒然草の口語版を読みました。大家の訳なのですが、やはり原文のほうがよいように感じました。

話がそれ、その上結論が飛躍して申し訳ないのですが、規格の文章は権威づけのためにわかりにくくしているのではないか?と勘繰ってみました。法律と似たところがあります。

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