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2012年8月 Archive
道路交通安全マネジメントシステムによって重大事故を未然に防ぐ
関越道での観光バス壁面衝突により7名の方々がお亡くなりになったことは大変痛ましい事故であった。この事故に限らずその後も重大死傷事故が幾つも発生している。
世界的にも死亡事故では、交通事故がトップを占めており交通事故の撲滅は喫緊の課題となっている。
このような状況を打開し、死亡事故を削減していくための仕組みとしてISOでは「道路交通安全マネジメントシステムISO 39001」を制定し、マネジメントシステムを整備運用していくことによって、事故を低減していくことを目指している。
ISO 39001マネジメントシステムはISO9001等のマネジメントシステム規格と同じく、認証規格として発行される予定であり、第三者認証を受ける事によって構築されたシステムの認証、運用状況の審査がなされ、継続的改善によって事故を防止あるいは低減して行くことが期待されている。
本規格の適用範囲は広く、運輸業に限らず、一般の事業者でも一定の車両を保有、運行している組織に適用可能な仕組みとなっている。一度、重大事故を起こしてしまうと、単に賠償問題では済まず、被害者との交渉による労力、社会的信用失墜、財務負担等により組織基盤の毀損に結び付く可能性が大であり、そのような事態を少しでも低減するにあたって、ISO 39001の施行は大きく期待できるものである。
近年では、品質マネジメントシステム規格の発行から環境や情報、労働安全等様々な分野についてISO規格が発行されており、何処の組織も食傷気味と云えなくはないが、組織の存亡を左右しかねない、リスクをどのようにコントロールすべきかを総合的に整備・運用するにはISOマネジメントシステムはベストのシステムであると確信している。
事業上、物流や営業等で頻繁に車を使用する事業者の方々にとっては、一度は検討しても損はない規格であろう。
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