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SNS革命と個人情報の保護 2011.2.16

  • Posted by: 岩田美知行
  • 2011年2月18日 12:04
  • 一般 | 情報


 エジプトでムバラク政権が多くの血を流すことなく、一般市民の力で崩壊した現実をニュースでみて驚きをもって受け止めた。

 旧来の、政変はフランス革命や、ポーランドの民主化等多くの事例では血なまぐさい惨事を経て、革命がなされている。今般エジプトで起きた政変は、独裁政治による圧政に耐えかねた市民による蜂起の結果生じたことであるが、与党、野党といった政党抜きで一般市民が中心となって実行されたといった点に特質がある。

 ひとり一人の市民が集まって100万人単位にまで終結するには、伝達手段が必要であり、そこで大きな役割を果たしたツールがSNSの一つであるフェースブックである。
放送や、通信といった既存のコミュニケーション手段は、主宰者を経由しなければ情報を発信出来ないものであるのに対して、SNSは情報発信がひとり一人の単位で可能であり、個としての考えをダイレクトに発信できる点に特徴がある。
 ネットワークの環境があれば、どのような地域であれ、多くの者が情報を共有できる。

幾つかの企業でも、SNSを企業内のマネジメントツールとして活用したり、ファーン作りの一環として活用を始めた所も出てきているようである。
 
フェースブックの場合、個人名を上げ、かつ顔写真も掲出するなど、積極的に個人情報を開示しての仲間作りや、共同生活者としてのコミュニティー作りといった点では、自らの意思による開示であり、個人情報を必要以上にクローズしてしまった日本の個人情報保護の現状と対極にあるものと思える。
 
日本において、個人情報保護法の施行以降、極端に個人情報を非開示とする傾向が顕著となっており、"隣は誰が住む人ぞ"の世界が広がっており、ますます古き良き時代の近所づきあいができず、都市部では高齢化、単身化により、住民が孤立している。
 個人情報取扱事業者が、本人の夫婦や、家族にも対しても本人同意がなければ開示できない等の制約は、極端な個人主義に走り、結果としてコミュニティーを崩壊させていくことになるのではと懸念している。
 
適度な、個人情報の保護は必要であるものの、過度に神経質になった個人情報の保全は社会としても再考する時期に来ているのではないだろうか。

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