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2010.01.17 直近の報道より感じた国際規格化について

  • Posted by: 岩田美知行
  • 2010年1月17日 17:30
  • 経営

 年明けより、急に日本企業および日本政府による国際規格化の報道が増えたように思える。日本の物づくりは定評があるものの、世界を相手とした製品の開発販売は一歩も二歩も海外勢に遅れを取ってきた。
 それというのも、以前のブログに記載したが、グローバル化した社会で製品や商品を売っていくとすると、国際規格として認定されているかどうかが競争力の分かれ目になってくる。日本では、言葉の壁もあり国内に目を向けた製品作りとなりがちであり、東洋のガラパゴスと揶揄され続けてきた。
 ようやく、そのことに目覚め、日本の持つ物づくりを当初から国際規格の取得を目標として進めていこうとの方針が出来てきたようである。
 温暖化ガス削減の重要な要素となる自然エネルギーによって発電した電力を効率的に運用していくためのスマートグリッド技術の国際規格化を官民上げて進めていくことや、もっと卑近な例では、トヨタが世界市場を見据えた開発をアメリカからインドに移し、インドで開発・製造した車体を世界中に販売していく戦略に変更するなど事業面での変化も現れてきている。
 昨年のことであるが、液晶テレビでLEDをバックライトに使用したサムスンのテレビが旧来の液晶テレビとの差別化商品として世界的にヒットした。しかし、LEDを使用した液晶テレビは数年前にソニーが開発に成功し、国内販売したものの売り上げがそれほど伸びずに販売を中止したものである。これらは、グローバル市場を対象とした視点をもって取り組むのか、ナショナルマーケットを対象とした視点で取り組むのかの差異ではないだろうか。
 国内の人口の減少、急速な高齢化が進む中で、日本企業のもつ物づくりの力を生かすには、世界で戦えうための国際規格化は避けて通れない。それこそが、今の閉塞した経済環境を打破できるキーワードとなるのでは思う次第である。

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