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2009.6.14  温暖化ガスの排出量の削減目標基準年度の変更は納得感のあるものか?

  • Posted by: 岩田美知行
  • 2009年6月15日 12:36
  • 環境

 
TS3J0067.jpg京都議定書の次の枠組みづくりが始まった。ここで日本は京都議定書で取り決めた1990年比で2005年から2012年の間に6%削減するとの目標を発表していたが、2007年でプラス9%増とむしろ大幅な増加となってしまっており、2012年での削減目標は実質的に無理な状況となっている。
 一方で、京都議定書以降の枠組みづくりが始まり、そこでつい先日麻生首相は2005年対比で2020年に15%削減する目標で臨むこととされたとの発表がなされた。
 今回は、アメリカや中国、インドなど京都議定書に参加しなかった国々も巻き込んでの枠組みづくりという性格もあり、可能な限り実現可能な削減の枠組みづくりに主眼が置かれている。オバマ大統領はアメリカでも2005年比で13%削減との案を出していることから、日本も2005年対比で15%削減という方針を立てても、ネゴシエーションが可能な範囲と考えているようである。
 しかし、日本が主導した京都議定書で日本としての義務が達成できないまま、基準年度を勝手に変更し目標を変える、といった手法は客観的にみて公正なものであろうか。
 EUはあくまでも1990年対比で14%削減を目標とし、それに合わせた体制を設定している。日本には世界的にも強い競争力のある少エネ技術がいろいろとあり、まさに、厳しい削減目標を率先して立てて、その実現プロセスを通して産業を育成することが、次の世代の人々に夢と、可能性をもたらすものではないだろうか。

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