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2009.3.29 もう一つのA-1グランプリ

  • Posted by: 岩田美知行
  • 2009年3月29日 21:12
  • 一般 | 経営

TS3J0041.jpg   春にはいり桜の開花宣言がだされたものの、まだ蕾の状態が多く見ごろとはいえない状態が続いているが、春と共に体は外に向かって一気に開放されつつある。その代表がスポーツであり先週終わったWBCは日本中を興奮させてくれた。そのようなスポーツのひとつにモータースポーツがある。A1グランプリという名で開催されている(英語: A1 Grand Prix・A1GP)、モータースポーツにおける国別対抗戦。 「モータースポーツにおけるワールドカップ」という位置づけとして、2005年より開始。他の多くのカテゴリと異なり、秋開幕・春閉幕という形で開催されており、中東や欧米諸国、東南アジア、アフリカ、中華人民共和国、オーストラリアなどで開催されているものが思い浮かぶ。
 しかし、今日のブログではもうひとつのA1グランプリ(英語:Agriculture Grand Prix)についてである。今年の3月3日に農業技術通信社主催によるA-1グランプリが開催されたことを知った。
 日本の農業は、零細性故に一次産業としての保護が一貫して行われてきた結果、WTOや、FTAの自由化交渉における最大の障害となり、交渉妥結できない状況が長年続いている。
 そのような農業環境下にあっても改革の芽吹きは生まれつつあり、アイデアとチャレンジ精神を持って農業を進める人たちが増えてきている。地産地消の促進、安全な農作物の生産、革新的な飼料の生産、農業エコ、農作物の輸出などがグランプリとして取り上げられたようである。
 最近では、福岡産イチゴあまおうが香港、タイ、ロシアなどに輸出され、日本国内よりもかなり高い値段で現地の消費者に受け入れられていたり、米にしても食用用途外としてミニマムアクセスの枠内で限定的に輸入をしている環境下でありながら、一部のブランド米に関しては高くても美味しく、安全ということで台湾、香港、シンガポール、アメリカ等への輸出が一定量ではあるが始まっている。畜産分野では、東京大学名誉教授今村奈良臣さんが提唱し進めている一次産業としての農業、二次産業として食品加工、三次産業としての飲食業これらを一連の事業としてくくり、六次産業として事業化を進め、付加価値をあげていこうとする活動が展開されつつある。
 このような活動が契機となって、保護農政一本やりで来た日本の農業政策から農業者自身が脱皮し、顧客志向、ビジネス志向、経営手法等の改善を通して農業の活性化が進むことによって、政府が進めようとしている今回の世界不況による失業者の受け入れ産業としての農業への転職者も将来に明るさを持てるのではと思うのと、同時に衰退産業から競争維持産業へと躍進してもらいたいと願うものである。
 次回は、このような動きの一つとして、農産物製造プロセス認証制度の一つであるJGAPについて触れてみたいと思っている。

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